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【期間中毎営業日開催】紀州備長炭 炭火割烹・稲米舎(とうべや)




築140年の歴史ある家屋を貸切り、紀州備長炭をくべた囲炉裏に腰掛け、目の前で調理される東紀州の山海の幸を楽しめる炭火割烹 稲米舎(とうべや)
三重県民の間で「行ってみたいお店」として必ずと言っていいほど名前が挙がる
多くの人を惹きつける魅力とは何なのだろうか。
稲米舎の食体験の始まりは道中から
三重県のやや南側に位置する紀北町。名古屋から車で3時間、津市からでも1時間半ほどかかる、三重県の中でもディープと言われるエリアだ。
稲米舎へ向かう道中、海の美しさに目を奪われた。
車を停めて海岸に下りてみる。光が強くて空気が澄んでいる。遠くへ来たと実感させられる。
余裕があるなら少し早めに来て、紀北町の自然に触れてみてほしい。
海岸を後にし、稲米舎へと向かう。
狭い道路をドキドキしながら進むと、石垣の上に建つ大きな日本家屋が見えてきた。
稲米舎のオーナー上野誠広さん
大きな玄関戸を開けるとにこやかなご夫婦が出迎えてくれた。稲米舎オーナーの上野夫妻だ。
オーナーであり料理人の上野誠広さんは尾鷲市出身。京都と松阪で研鑽を詰んだ日本料理人である。
料理人として「これからどうしようか…」と模索する日々を過ごしていたある年の初め、偶然目にした炭火による焼き目に雷のような衝撃を受ける。あっという間に心の中は炭火のことでいっぱいになった。
以来、炭の知識を蓄え、炭作りの修行も実践。そんな中出会った紀州備長炭「大自然本舗えむてぃ」の代表、津村寿晴さんに紹介された稲米舎の前オーナーから店を受け継ぎ、紀州備長炭の素晴らしさを伝える炭火割烹として現在に至っている。
案内された部屋には大きな囲炉裏があり、白い灰の上で紀州備長炭に火が灯ってた。
世界最高品質の炭と言われる紀州備長炭。東紀州地域などに自生するウバメガシという樹木を使い、三重県内の数カ所で生産されている。
不純物が極めて少なくほぼ無煙で無臭。優しい火力と大量の赤外線により、食材にストレスを与えることなく調理できるという。
稲米舎ではほぼ全ての料理に紀州備長炭が使われる。
東紀州の豊かさに驚く
この日は上野さんが1年も前から入荷を待ち望んでいたという良質の鯨と、大きな赤ヤガラをいただくことができた。
魚介だけでなく海藻、肉、野菜、果物も全て近隣の地域で採れたものだという。
上野さんのお話は生産者や土地へのリスペクトと親しみに溢れていて、味わいをさらに深めてくれる。
そして脳裏に浮かぶのは、来店前に立ち寄ったあの美しい海で悠々と泳ぐ鯨やヤガラの姿。
東紀州産の食材の豊かさと美味しさに、ただただ驚かされた。
赤ヤガラの頭部
色鮮やかでいかにも元気そうな地元産の野菜たち
発酵好きにおすすめしたい逸品
特におすすめしたいのが「しめ鯖寿司 炙り手巻き」
はて、お寿司にどうやって紀州備長炭を使うのか?
稲米舎では紀州備長炭で寿司に焼き目を入れるのだ。
ジュワッ、ジュッという音が心地よい
「紀州備長炭の焼き目は最高の調味料」という夫の呟きに心の底から共感した。
こんなに美味しい炙り寿司を食べたことはない。
ほどよい酸味と旨みが凝縮したしめ鯖に紀州備長炭の焼き目が加わると唸るほど美味くなる。
発酵と紀州備長炭、合う!
お酒と紀州備長炭のペアリングも楽しんで
大台の元坂酒造、伊賀の大田酒造、桑名の細川酒造、伊勢の伊勢角など県内の日本酒やビールのほか、ワインも取り揃える。酒屋さん任せにせず、紀州備長炭の料理に合うものを自らの舌と感性で選ばれている。
元坂酒造のKINO(帰農)しみじみ旨い
調味料も手を抜かない
醤油などの調味料にも妥協はない。時には製造所に足を運んで、気に入ったものを取り入れている。
醤油は料理ごとに使い分けている。
ミンク鯨の刺身には、岐阜県恵那市の天外天(モンゴル岩塩を使った濃口醤油)を合わせていた。鯨の旨みに負けない、でも主張しすぎない絶妙な組み合わせだ。
料理が進むにつれ上野さんの紀州備長炭話も熱を帯びてくる。
炭焼きは技術も循環も全て理にかなっていて、最先端の新素材の話を聞いているようで不思議な気持ちになる。
料理を堪能し、紀州備長炭へのテンションが高まったところでいよいよ炭焼き窯の見学だ。
はやる気持ちを抑えつつ車を走らせた。
最後は紀州備長炭の炭焼き窯を見学
稲米舎から車で5分ほどの場所にある「大自然本舗えむてぃ」。大きな窯が7個もあり、8人の職人を擁する三重県最大規模の炭焼き窯だ。
品質の高さに定評があり、注文に対して生産が追いつかず365日間休むことなく炭を生産しているのだそう。
窯の温度は1000度を超える。炭素以外の不純物が無くなるまで焼き上げる。
ーーー
紀伊半島で何百年も昔から営まれてきた炭焼きの文化。今でも脈々と受け継がれていると知り、えもいわれぬ感動を覚えた。
もし稲米舎さんがなかったら
市街地に暮らす私たちは見過ごしていたかもしれない。
稲米舎さんにとって美味しさは目的ではなく手段なのだと思う。
美味しさを通して何を伝えるか?何を変えたいか?
メッセージは確かに私の心の中に届いている。
炭焼き窯の見学を終えた頃には夕暮れを迎えていた。
紀北町にはたったの7時間しか滞在していない。
でも間違いなく稲米舎での食体験は「旅」であったと断言できる。
東紀州を知る稲米舎への旅。ぜひお越しください。
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ご予約について
⚫︎コース開始時間(ご入店時間)
12:00〜19:00のお好きな時間
⚫︎予約方法
以下3種類のいずれか
・ご予約専用ダイヤル:0597-39-1280
・インスタグラム DM
・メール:toubeyauenoakihiro@gmail.com
2日前までの完全ご予約制
⚫︎定休日
不定休
⚫︎炭焼き窯見学(無料)
ご予約時にお申し込みください
コースについて
◾️炭火割烹コース(2〜8名)12,000円
囲炉裏や七輪を使用した、炭火割烹を存分に楽しめるおすすめコース
◾️店主こだわりコース(2〜8名)15,000円
食材の質を更に高めたこだわりのコース
◾️こだわり時価コース(2〜8名)15,000円〜18,000円
特別な逸品が入るコース。希少な食材や仕入れによりお値段が変動します。
☆一日一組様限定の完全プライベートな時間をお楽しみいただけます。
☆苦手な食べ物、好きな物、食べてみたい物、アレルギーなど対応いたします。ご予約時にお伝えください。
☆ワンちゃんの入店も可能です(キャリーご利用にて)
※上記3つのコース料理は、全て店主が目の前で調理いたします。
※価格は全て税込です
※ドリンク代は別途
※クレジットカード、電子マネー、QRコード決済利用可能(お使いいただけるブランドは予め確認をお願いします。)
※この他、お子様メニューや団体様向けコースもございます。詳しくはホームページをご覧ください。
※最新情報はSNSでチェックできます。
◾️キャンセルについて
ご来店の前日よりキャンセル料が発生いたします。ご注意ください。
前日50%
当日100%
注意事項
・一日一組様限定です。
・2名様からご利用いただけます。
・9名様以上でのご利用はご相談ください
・コース料金にお飲み物代は含まれておりません。
・ご予約日の前日よりキャンセル料が発生します
前日50%、当日100%
案内人

稲米舎 上野誠広(あきひろ)
料理を通して多くの人に紀州備長炭の魅力を伝える、炭焼き一筋の料理人。
炭好きが高じて紀州備長炭炭焼き窯「大自然本舗えむてぃ」がある紀北町に移住。後継者を探す稲米舎の先代オーナーと運命的な出会いを果たす。
2代目として引き継いだ稲米舎のスタイルを模索する毎日だったが、やはり大好きな紀州備長炭を伝えたいという想いから、2024年4月に紀州備長炭に特化した炭火割烹に舵を切る。
目標は、食を通して東紀州に人を呼び、紀州備長炭の職人を増やすこと。
自家製の醤油や味噌作りにも挑戦してみたい。
集合場所
稲米舎
〒519-3415
三重県北牟婁郡紀北町矢口浦439-3
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◾️お車でのアクセス
紀勢自動車道 海山ICを降りて15分
島勝方面に進み、左手の電柱に「稲米舎」の看板が見えたら左折。石垣が見えたら左手に駐車場
◾️電車・バスでのアクセス
JR尾鷲駅より、三重交通バス「島勝」行きで約30分
「矢口」で下車し徒歩5分
駐車場:無料有
石垣が見えたら左手に駐車場がございます。
最寄りバス停名:三重交通バス:矢口
申し込み・問い合わせ先
◾️お問い合わせ、ご予約
ご予約専用ダイヤル:0597-39-1280
実施スケジュール
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